スラムダンクの聖地「桃原西公園(沖縄県)」宮城リョータと兄がバスケの練習をしていた場所のモデル

コンテンツ産業

監修者・竹村 直浩

会計事務所での経験を基にキャリアを開始。
約30年間にわたり、データベースマーケティング、金融、起業、BPO業務、新規事業立案に従事。
資金調達や財務管理にも精通し、現在は自ら代表を務める会社を経営しながら、経営管理や新規事業立案の業務委託も請け負う。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』で描かれた、宮城リョータと兄ソータの思い出のシーン。その舞台のモデルとされるのが、沖縄県浦添市にある「桃原西公園」です。
海を望む高台に位置するこの公園は、作品の世界観そのままの空気をまとい、全国から多くのファンが訪れる“スラムダンクの聖地”。夕陽に染まるリングを前に立つと、まるで映画の中に入り込んだような感覚を覚える場所です。

桃原西公園とは

桃原西公園(とうばるにしこうえん)は、沖縄県浦添市の高台にある地域密着型の公園です。広い敷地には遊具や広場、休憩スペースが整備されており、子どもから大人まで多くの人に親しまれています。特に目を引くのが、海を見渡す位置に設けられたバスケットボールコートで、休日には地元のプレイヤーが集まり、ボールの音が響き渡ります。

このコートが注目を浴びたのは、映画『THE FIRST SLAM DUNK』に登場するリョータと兄が練習していた場所のモデルとされているからです。作品に描かれる海沿いのコートの構図や周囲の雰囲気が、桃原西公園と非常に似ていることから、ファンの間で話題になりました。


映画『THE FIRST SLAM DUNK』とのつながり

映画の中で、兄ソータはリョータにバスケットを教えながら、「コートに立つことの意味」を伝えます。その舞台となったのが、海辺に面した屋外コート。潮風、夕焼け、兄弟の会話——そのすべてが印象的で、多くの観客の心に残る名シーンです。

ファンの間では、映画の背景と桃原西公園の景観が重なることから、「リョータの原点の地」として認識されています。制作チームが実際に沖縄の複数の公園を取材した中で、この場所の自然光と雰囲気が最も印象的だったとされています。映画の世界観を支えるリアルな風景が、ここに息づいています。


桃原西公園へのアクセス

項目内容
所在地沖縄県浦添市伊祖3丁目(浦添市立港川中学校近く)
アクセス那覇空港から車で約25分、沖縄自動車道「西原IC」より約10分
駐車場あり(無料・台数に限りあり)
開園時間終日利用可能(夜間照明あり)
主な設備バスケットコート、遊具、トイレ、休憩スペース

海風を感じながらプレーできる環境は、地元プレイヤーにとっても魅力です。バスケットを楽しむ人、散歩をする家族、夕日を眺める観光客など、さまざまな人々が集う開放的な空間となっています。


聖地巡礼が生んだ新しい文化

映画公開後、桃原西公園には全国から多くのファンが訪れるようになりました。写真を撮る人、静かにコートを見つめる人、バスケットを持参して練習する人など、訪れ方はさまざまです。彼らに共通しているのは、作品への敬意と感動の共有です。

地元の人々もこの変化を温かく見守っています。地域のバスケ愛好者の中には、訪れるファンと一緒にプレーを楽しむ人も増え、世代を超えた交流が生まれています。観光と地域の融合によって、桃原西公園は単なるロケ地ではなく、「人がつながる場所」として進化しています。


公園の見どころ

見どころ内容
バスケットコート映画のシーンと重なる構図でファンに人気。リング越しに海が見える絶景ポイント
展望エリア浦添市街と海を一望できる高台。夕方の光景は特に美しい
遊具スペース子どもたちの笑顔が絶えない地域の憩いの場
散歩コース緩やかな坂道が続く、ウォーキングやジョギングに適したコース

公園内は整備が行き届いており、観光客も安心して滞在できます。観光地でありながら、生活の場としての温かさが残るのがこの公園の大きな魅力です。


地元で息づくバスケット文化

桃原西公園は、映画によって注目を集めた後も、地元の人々にとって変わらない「日常のコート」です。学校帰りに練習する学生、仕事帰りに汗を流す社会人、週末に親子でボールを追う姿などが日々見られます。こうした日常の風景こそ、スラムダンクが描いた「努力」「絆」「情熱」をそのまま体現しています。

観光客と地元の関係内容
ファンのマナー写真撮影は他の利用者に配慮。ボール利用時は譲り合いを心がける
地元住民の受け入れ来訪者を温かく迎え入れ、地域ぐるみで公園を大切に維持
共通の情熱バスケットを通じて世代や地域を超えたつながりが生まれる

地域とファンの思いやりが重なり合い、互いに尊重しながら共存している点は、他の聖地にはない特徴です。


桃原西公園の自然と景観

この公園は、自然と都市のバランスが見事に取れています。青く澄んだ空と海、柔らかな芝生、穏やかな風。そのすべてが映画の情景と重なり、「物語の延長にある現実」を感じさせます。
晴れた日には、海の向こうに慶良間諸島を望むこともでき、夕方には空が赤や紫に染まり、まるで映画のラストシーンのような世界が広がります。

時間帯景観の特徴
柔らかな光と海風が心地よく、ランニングに最適
明るい青空の下でバスケットを楽しむ姿が印象的
夕方夕陽がコートを照らし、映画のシーンを思い起こさせる
街の明かりと月明かりの中で静かにバスケットを楽しめる

自然そのものが、作品の記憶を呼び起こす装置のように感じられるのも、この公園ならではの魅力です。


スラムダンクの精神を受け継ぐ場所

スラムダンクは、「あきらめない心」や「努力する姿勢」を描いた作品として、多くの人の人生に影響を与えました。桃原西公園を訪れる人々は、リョータのように前向きに挑戦する姿を重ね合わせ、自らの経験と結びつけています。

公園のリングに向かってボールを放つ瞬間、誰もがあの名台詞を思い出すでしょう。
「最後まで…希望を捨てちゃいかん。」
その言葉が、この場所の空気とともに今も響いています。


まとめ

桃原西公園は、『THE FIRST SLAM DUNK』の舞台を感じられる特別な場所でありながら、地域の人々の生活にも深く根ざした公園です。
訪れるたびに、映画の感動と日常の温もりが交わり、新たなストーリーが生まれています。海風に包まれながら、リングを見上げると、宮城リョータと兄ソータの姿が重なり、あの日の約束が静かによみがえります。

この場所は、単なるロケ地ではなく、情熱と絆を受け継ぐ「生きた聖地」です。
バスケットを愛する人、スラムダンクを愛する人、そして自分自身の夢を追う人——誰にとっても、心に響く時間を過ごせる場所といえるでしょう。