マドリードは漢字で「馬徳里」と表記する理由とは?日本人がマドリードに抱くイメージは

借用語

監修者・竹村 直浩

会計事務所での経験を基にキャリアを開始。
約30年間にわたり、データベースマーケティング、金融、起業、BPO業務、新規事業立案に従事。
資金調達や財務管理にも精通し、現在は自ら代表を務める会社を経営しながら、経営管理や新規事業立案の業務委託も請け負う。

スペインの首都マドリードは、芸術とスポーツの両面で世界を代表する都市です。その名は日本語で「馬徳里」と表記されることがあり、これは音を当てた歴史的な当て字です。日本人にとってマドリードは、サッカーの都であり文化の中心でもある都市として、多様な印象を与え続けています。

マドリードが「馬徳里」と表記される理由

マドリードを漢字で「馬徳里」と表記するのは、意味ではなく音を重視した当て字です。「マ」に「馬」、「ド」に「徳」、「リ」に「里」を充てることで音を近づけています。

このような表記は漢字文化圏で広く見られ、日本や中国、台湾などで海外地名を表すときに多用されました。

以下は代表的な都市名の漢字表記です。

都市名漢字表記読み方
ロンドン倫敦ロンドン
パリ巴里パリ
ニューヨーク紐育ニューヨーク
マドリード馬徳里マドリード

この表は、漢字表記があくまで音の再現であることを示しています。「馬徳里」という表記も、日本の言語文化史の一部として今に残されています。


日本におけるマドリード表記の歴史的背景

海外都市を漢字で表す習慣は、明治から昭和にかけて新聞や出版物で広がったものです。当時はカタカナ表記が一般的でなく、アルファベットも限られた層しか理解できなかったため、漢字を使う方が読み手に親しみやすくわかりやすいものでした。

「馬徳里」という表記もその流れの中で普及しましたが、現代ではカタカナの「マドリード」が定着し、漢字表記は歴史的な資料に残るのみとなっています。それでも古い新聞や書物では「馬徳里」という文字が使われ、当時の社会状況をうかがうことができます。

時代表記の主流特徴
明治期漢字表記新聞・雑誌で多用
昭和前期漢字とカタカナ併用漢字表記が徐々に減少
現代カタカナ表記「マドリード」が主流

日本人が抱くマドリードのイメージ

マドリードは多面的な都市であり、日本人が抱くイメージも幅広いものです。

サッカーの都

レアル・マドリードは世界的に有名なサッカークラブであり、日本人サッカーファンにとって憧れの存在です。欧州の舞台で数々の栄光を手にしてきたクラブであり、マドリードという都市の知名度を大きく高めています。

また、アトレティコ・マドリードとのライバル関係も有名で、両者の試合「マドリード・ダービー」は世界中の注目を集めます。

クラブ名特徴日本人に与える印象
レアル・マドリード世界的な強豪、数々のタイトルサッカーの象徴、華やかさ
アトレティコ・マドリード守備的で粘り強い戦い努力と情熱を体現

芸術と文化の街

プラド美術館をはじめとする施設は、スペインの美術を世界に広めています。日本でも展覧会が開催され、ベラスケスやゴヤの作品に触れる機会が増えています。これにより、マドリードは芸術と文化の都という印象を持たれています。

情熱と伝統

マドリードでは、フラメンコや闘牛といった情熱的な文化が根付いています。日本人にとっては「エネルギッシュで活気あふれる都市」として認識されています。


スポーツ都市としてのマドリード

マドリードの魅力はサッカーだけではありません。バスケットボールやテニスなど、他のスポーツでも国際的な存在感を発揮しています。

テニス

マドリード・オープンは世界的に有名な大会で、日本人選手の錦織圭が活躍したことでも話題となりました。この大会を通じて、マドリードはテニスファンの間でも強く印象づけられています。

バスケットボール

「レアル・マドリード・バスケットボール」はヨーロッパ屈指の強豪クラブであり、スペイン国内リーグや国際大会で常に上位に名を連ねています。

スポーツクラブ・大会名特徴
サッカーレアル・マドリード、アトレティコ・マドリード世界的名門クラブが二つ存在
テニスマドリード・オープン世界ランキング上位選手が集結
バスケットボールレアル・マドリード・バスケットボール欧州屈指の強豪クラブ

まとめ

マドリードが「馬徳里」と表記されるのは、音を基準にした当て字の伝統に由来します。現代ではほとんど使われなくなりましたが、日本の言語文化史を知る上で重要な存在です。

同時に、マドリードは日本人にとって「サッカーの都」であると同時に、「芸術の中心地」「情熱の文化都市」「国際的なスポーツ都市」としても認識されています。サッカー、テニス、バスケットボールといったスポーツの舞台としての顔も強く、文化と競技が融合する都市として高く評価されています。

「馬徳里」という漢字表記を通じて、私たちは単なる名前以上に、日本人とマドリードの深いつながりを感じ取ることができます。