インドとバングラデシュの国技「カバディ」の日本での人気はどう?現状の競技人口と注目度を解説

スポーツ

監修者・竹村 直浩

会計事務所での経験を基にキャリアを開始。
約30年間にわたり、データベースマーケティング、金融、起業、BPO業務、新規事業立案に従事。
資金調達や財務管理にも精通し、現在は自ら代表を務める会社を経営しながら、経営管理や新規事業立案の業務委託も請け負う。

カバディはインドやバングラデシュで国技とされる競技です。その歴史や文化的背景に加え、シンプルで奥深いルールが多くの人を魅了しています。日本ではまだ発展途上にあるものの、学校教育や地域イベントで導入され始め、注目度が急上昇しています。この記事では、カバディの魅力と日本での広がり、今後の可能性について分かりやすく紹介します。

カバディとはどんなスポーツか?その起源とルールの魅力

カバディは7人対7人で行うチームスポーツです。攻撃側の選手は「カバディ」と声に出しながら守備側にタッチし、自陣に戻ることで得点します。声を出し続ける理由は、呼吸を止めずに行動していることを示すためです。守備側は攻撃側を捕まえることが目的で、体力と判断力、瞬発力が求められます。

以下にカバディの基本ルールをまとめます。

項目内容
チーム編成1チーム7人
攻撃レイダーが相手に触れ、自陣に戻る
守備攻撃側を捕まえ、動きを止める
呼吸ルール攻撃中は「カバディ」と言い続ける
得点方法相手に触れた人数分の得点

道具を使わないシンプルさと、瞬時の判断を求められる競技性から、学校体育などにも向いています。

日本でのカバディの導入と普及の歴史

日本でカバディが導入されたのは1980年代末。1989年に設立された「日本カバディ協会」が中心となって、普及活動が進められています。日本代表は1990年以降、アジア競技大会をはじめとする国際大会にも出場しており、存在感を示してきました。

以下は、日本カバディ協会の主な活動です。

活動内容
1989年日本カバディ協会設立
1990年初の国際大会出場
2000年以降全国大会開催、指導者講習会実施
2010年代学校や自治体と連携した体験会を実施
現在国内リーグ整備、選手強化合宿の開催

大学生や社会人層を中心に競技者が増え、地方都市でも活動が見られるようになっています。

カバディが日本で注目され始めた理由とは?

カバディが日本で徐々に認知されてきた理由は、メディアやSNSによる情報発信に加え、体験しやすいスポーツである点にあります。

以下は、注目度上昇の主な要因です。

要因説明
YouTube動画試合映像やルール説明が再生数を伸ばす
テレビ特集特異な競技としてバラエティで取り上げられる
SNSの拡散ハッシュタグ投稿によって若者層が関心
教育機関の導入体育や部活での採用が進行中

ルールが分かりやすく、装備も不要なため、「誰でもすぐに始められるスポーツ」として魅力が広がっています。

カバディを支える日本の選手たちと競技人口の現状

日本代表選手たちは、限られた環境下でも世界と戦う実力を培ってきました。多くが学生または社会人アスリートでありながら、自己負担で遠征に参加するなど高い意欲を持っています。

競技人口の推移は以下のとおりです。

年度競技人口(推定)
2010年約100人
2015年約250人
2020年約400人
2025年(予測)約700人

今後、地域スポーツとしての導入が進めば、さらに多くの競技者を生む可能性があります。また、女性選手の活躍も広がりつつあり、男女問わず参加できる点も魅力です。

日本国内でのカバディイベントと地域とのつながり

日本では各地でカバディ体験会やイベントが開かれており、地域のスポーツ振興に貢献しています。体験イベントでは子どもから高齢者まで幅広い層が参加し、好評を博しています。

代表的なイベントの形式をまとめます。

イベント名対象実施内容
カバディ体験教室小学生ルール説明と実戦
スポーツフェスティバル一般試合観戦+ミニ体験
大学交流試合大学生他大学との対抗試合
地域連携イベント高齢者含む軽度な接触型競技で健康増進

多世代が一緒に楽しめるスポーツであることが、地域社会での評価を高めています。

カバディが日本で定着するための課題と可能性

普及にはいくつかの課題もありますが、それ以上に可能性を秘めています。

以下のように整理できます。

課題解決策
知名度不足教育現場やマスメディアでの紹介強化
施設不足既存の体育館を活用した定期開催の支援
指導者の不足公認制度の創設、研修のオンライン化
継続的参加の難しさ地域リーグや定期試合の整備でモチベーション維持

現在、普及活動の中心は都市部に偏っていますが、地方への展開が進めば、全国的な広がりが期待されます

カバディの国際的評価と日本の立ち位置

国際的には、カバディはインド・イラン・バングラデシュなどアジア諸国でプロリーグが存在するほどの人気を誇ります。世界カップやアジア競技大会でも正式競技として採用されており、競技人口は数千万人とも言われています。

日本は国際的には発展途上ながらも、以下の点で評価されています。

評価項目内容
技術面正確なプレーと規律重視が特徴
マナーフェアプレー精神が評価される
参加頻度アジア大会などで安定的に出場中
伸びしろ若年層中心の構成で将来性あり

国際的にも評価される日本のチーム力は、今後さらに成長していく土台となっています。

まとめ

カバディは、身体能力・戦略・連携のすべてを求められる魅力的なスポーツです。日本ではまだマイナーな存在ですが、教育現場や地域イベント、SNSによる情報拡散を通じて、着実に関心が高まっています。

今後、メディアの支援や指導者育成、全国大会の整備が進めば、日本における定着は十分に可能です。カバディのようなスポーツが広がることは、文化の多様性を支える一歩でもあります。これからの日本スポーツ界に、新しい風をもたらす存在として、カバディの今後に大きな期待が寄せられています。